求人条件が怪しい!
こちらでは、運送会社の求人を見る際に、正しい見方や選び方、注意すべきポイントなどについて、取りまとめてご紹介していきたいと思います。
運送会社の求人で見ておくべきポイントについて
運動会社で働くにあたって、まずは求人のチェックからする人もいます。求人ではどのような点をチェックすると良いのか、いくつかポイントを挙げてみました。これから求人を見ようと考えている方は、下記の点に関しては要チェックです。
実働時間について
実働時間とは?
ドライバーの求人を見てみると「実働時間」と書かれているケースが多々あります。運転が仕事である以上、いわば「運転時間=実働時間」と考えてしまいがちなのです。実働時間の中には待機時間や検品時間が含まれていません。「拘束時間」となると、実働時間以上になるでしょう。
ただし、あくまでも目安であると共に、運送会社側としても正確な時間までは当日にならないと分からない点があるのも事実です。道路状況によって、運転時間も異なります。空いていれば15分程度の運転で到着する場所も、渋滞しているおかげで1時間かかる…というケースもあるかもしれません。実働時間はあくまでも「目安」として捉えておくと良いでしょう。
休日は充分にあるのか
明確に定義されているのか
休日がどれくらいあるのかも大切な部分です。「月に○日」と明確に定義しているところもあれば、「要相談」としているところもあります。この点に関してはやはり明記している業者の方が良いでしょう。「要相談」の場合、明確に定義されていないので仕事を始めてみたらほとんど休日がない…なんてケースも考えられます。
また、この点をしっかりと明記しているかによって、ドライバーを大切にしてくれる業者なのか判断するポイントになるので要チェックです。
福利厚生がしっかりしているところを選ぶべき
「会社」だからこそ
ドライバーとして運送会社で働くということは、広い意味で「会社員」となります。会社組織に属する人間のことを指すので、ドライバーとて雇用形態としては会社員です。もしもの時のことも考え、福利厚生に関してもチェックしておきましょう。有給や慶弔は当然ですが、運送会社の場合
- 無事故手当を用意している
- 既婚者であれば社員の伴侶に対して何らかの手当が用意されている
ところもあります。このような手当は一つ一つを見ると決して「物凄く良いもの」とは言えないかもしれませんが、何種類もあれば実質的な賃金が増えると共に、従業員のことをしっかりと考えてくれている会社であることが分かるでしょう。
条件を細かく見てみよう
いくら福利厚生が用意されているとはいえ、条件を満たすハードルが高すぎる場合だと応募は難しいでしょう。条件として記載されている部分もチェックしておくのがおすすめです。
「皆勤手当があります」と明記されているものの、急な休日出勤にも対応しなければならないという条件が加わっている場合もあります。条件が自分の生活スタイルに合わないケースもあり、福利厚生の恩恵を受けることが難しいケースもあるのが懸念点です。
ただ単に「用意されている」だけではなく、はたして本当に福利厚生を受けられるのかもチェックしておきましょう。求人欄には多数の福利厚生が明記されているものの、よくよく調べてみたら受ける条件が厳しく、機能していないケースも珍しくありません。実際に問い合わせたり、あるいは従業員の口コミをチェックしたりすることで、記載されている福利厚生に信ぴょう性があるか調べておきましょう。
資格取得支援制度があるか
資格取得支援制度の有無
資格取得支援制度は、ドライバーの求人で重要チェックポイントの一つです。資格取得支援制度の有無は、該当免許を未所持であっても求人に応募できるかどうかに関わってきます。この制度の有無は、ドライバーの求人に応募する未経験者にとっては要チェックです。自力で取得するとなると、大型ともなるとそれなりの出費を強いられることになります。
サポートしてくれる体制が整っているのであれば、働く際に良いスタートを切れるのがメリットです。
資格取得支援制度とは?
資格取得支援制度とは、中型や大型免許を取得する費用を会社が負担するという制度です。ドライバーというお仕事は、仕事としての難易度は比較的高くはないので、未経験者でも大歓迎とする運送業者も多くありますしかし、現実的には運転するトラックの該当免許がなければいけません。しかし、「免許がなければ働けません」ではなかなか人を集められないため、運送業者側が免許の取得費用を負担するという制度でサポートをしています。
ただし、どれだけ負担してくれるのかは運送会社によって異なります。一部負担のところもあれば、全額負担してくれるところもあるので要チェックです。免許を取得し、規定の日数を働いたら支給するというスタンスのところもあるので、ただ単に資格支援の有無だけではなく「どのような支援なのか」までチェックしておきましょう。
資格制度があると聞いていたものの、思っていたより支援してもらえないと感じるようであれば、ドライバーのお仕事そのものへのモチベーションも低下してしまうかもしれません。
下請けより元受けを選ぶ
ドライバーとして働くのであれば、下請けよりも元受けの方が良いでしょう。下請けの場合、賃金が低い点に加えていつ仕事になるか分からないという点においても不安定が残ります。それもそのはず、下請けは元受けだけでは仕事ができない時に頼られるケースもあります。緊急的な意味合いが強いのがポイントです。あくまでもその場限りとして依頼されるケースもあるため、収入が不安定という不安あります。
運送業界は需要が高く、元受けも下請けもさほど変わらないとする声もあるため、一概に元受けだけが良いとは言えません。ただ、仕事内容だけではなく、待遇などを見ると元受けの方が良いケースが多いです。元受けは仕事のスケジュールなどもほぼ決まっているので、ワークライフバランスを組み立てやすいというメリットもあります。
もちろん、下請けには下請けの良い面もあります。例えばいつも同じ場所ではなく、いろいろな場所を走りたいのであれば、どのような案件が舞い込んでくるか分からない下請けの方が楽しさもあるでしょう。しかし、広い目で見た時、やはり下請けはどうしても不安定さを感じさせる部分もあるのあ気がかりです。ドライバーとして働くのであれば、元受けの運送会社を選んだほうが良いでしょう。
トラックの種類が揃っている会社かチェック
運送会社がどのようなトラックを保有しているのかも確認しておくと良いかもしれません。台数に中型、大型と種類によって、運送会社がどのような仕事を行っているのか、それぞれ個別に用意してくれるのか、あるいは共用なのかなどが分かります。委託ドライバーから別の運送業務に移りたいという時に相談できるのもメリットです。
仕事の幅としてはもちろん、多くのトラックを保有しているということは、それだけ対応できる仕事も幅広いことを意味していると考えられるでしょう。大型だけであれば、あくまでも長距離メインの運送会社だと予想できます。2t、あるいは軽自動車規格のボックスカーなど様々な車を保有していれば、短距離・長距離と豊富な業務をこなしている、つまりは「たくさんの仕事がある」業者だと言えるでしょう。
なぜドライバー業界はブラックと言われるのか
ドライバーという仕事はブラックだという印象を持っている方もいますが、なぜブラックというイメージがあるのか。その理由についていくつかまとめてみました。
時間が読めないお仕事だから
ドライバーのお仕事は定時で終わる確率が低いのがデメリットです。そのため、現代社会の価値観から「ブラック」だと揶揄されてしまう部分もあります。しかし、残業になる理由の多くは道路状況が原因です。
ドライバーのお仕事は言うまでもなくトラックを走らせることですが、有名商業地の近くを通らざるを得ない、あるいは急に雨天となったので送迎が増えたことから道路が混雑することもあります。周辺で事故が起きてしまったことで車線規制が行われ、車がなかなか進まなくなってしまう事態も起こるかもしれません。
道路状況はどうしても読めない部分があるので、渋滞等に巻き込まれた場合は当然運転時間も長くなります。
事故が多いイメージ
大型トラックが事故を起こすと、どうしても大きなニュースになってしまいがちです。普通乗用車よりも質量が大きいトラックは、事故を起こすと場合によっては周辺環境にまで大きな影響を及ぼしてしまいます。高速道路での事故も、普通乗用車であれば車線を一本封鎖するだけで良いかもしれません。しかし、大型トラックの事故ともなれば高速道路そのものを封鎖せざるを得ないケースもあります。
ニュースバリューとしても大きなものになるので報道されやすく、「トラックは事故を起こしてばかり」といったイメージが植え付けられることで「ブラック」だと思われてしまっていると考えられます。確かにトラックは事故を起こすこともありますが、普通乗用車も同じように事故のリスクはあります。その点ではニュースの影響力により、ネガティブなイメージを持たれてしまっている部分もあるでしょう。
体育会系なイメージがある
ドライバーの世界は、体育会系が多いというイメージがあります。大声を出さなければいけない、縦社会でパワハラがあるなど、ネットを見てみてもそのような意見がいくつかあるのも事実です。もちろん近年はそのような気風が影を潜め、コンプライアンスを順守している運送会社も多々登場しています。ただ、今でも体育会系というイメージが根強いため、「運送会社・ドライバーはブラック」という風潮があるのでしょう。
運転手のキツいところ
長時間同じ姿勢
長距離運転手の場合、長時間同じ姿勢を取り続けなければなりません。いくら車内では自由で一人の時間を楽しめるとはいえ、自由な姿勢を取りづらいのはデメリットです。もしも事故でも起こそうものなら、自分だけではなく会社にも迷惑がかかってしまいます。大型トラックの事故として、会社にネガティブなイメージを与えてしまうでしょう。
トラックの事故はどうしても規模が大きくなりやすいので、道路状況にまで悪影響を及ぼします。トラックのドライバーは責任重大です。ただ、休めるタイミングはありますし休憩時間も取れます。時には一度車から降りて、ストレッチをするのが良いでしょう。
渋滞に引っかかってしまう
渋滞はドライバーにとって、何よりもキツいものかもしれません。渋滞に関してはトラックのドライバーだけではなく、車に乗っている人全てにとって避けたいものです。決して停車している訳ではないので気を抜くことはできないものの、流れるような爽快感もない渋滞。トラックのドライバーにとっても大きな負担になります。時間を定められている場合、渋滞のおかげで時間に間に合わなくなる可能性もあるので余計イライラしてしまうでしょう。
運送業界の今後の取り組み
運送業界としても、決して何もしていない訳ではありません。
- 「トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会」の発足
- 「トラガール推進プロジェクト」による女性ドライバー支援の動き
- 準中型免許取得の支援助成金
など、業界としてはもちろん行政と一体となって運送業界が直面している労働者不足や労働環境の改善に取り組んでいます。ドライバーとして働きたいのであれば、どの会社がしっかりしているのか見極めることも大切です。
また、ドライバーにも種類があります。長距離や短距離などもありますが、委託ドライバーのように比較的自由度の高い仕事も選択肢の1つです。サポート体制を整えている企業もあるので、一度チェックしてみるのも良いでしょう。
2ch、5chでの書き込み
本サイトでも繰り返し述べています通り、委託ドライバーを含む運送業界というものは、慢性的な人手不足というのが現状です。その一方で、仕事がキツイわりには給料が安いというイメージも持たれてしまいがちですね。そうした理由ゆえに、5chにも、運送業界の求人に関して、以下のような書き込みが見られます。
国道774号線
この業界は基本的に全部ブラックだけど、そこは求人に大ウソが書いてあって 社員にあんたんとこの社長は頭おかしいと言われるほど 文句を言おうとしても、都合が悪くなると一切連絡つかなくなるし
国道774号線
軽貨物自体 稼げる人は 極一部のレアケースだから止めておいた方が無難、誇大広告の嘘ばかり
名無しさん@引く手あまた
20代の奴が面接来たら入社条件全て無条件にして採用 この業界は昔から経験豊富な年取ったドライバーより経験ない若いのを優遇する所がある そんなゴミを入れても会社そのものが腐って潰れるのに 優遇されたガキはまだ若いうちにもっと高待遇な所へいこうと転職先探す。 ガキを甘やかす業界って運送業以外あるんだろうか
以上参照元:
ログ速/【軽トラ・バン】軽貨物業者スレ(https://www.logsoku.com/r/2ch.sc/traf/1557484531/)
ログ速/配送・ドライバー職への転職を考えている人のスレ(https://www.logsoku.com/r/2ch.sc/job/1562492727/)
まとめ
なかなかな言われようですね。確かに現実世界では、人手を集めるために、実際よりも好条件で“釣って”おいて、実際には、低い条件で働かされるという手口も少なくはありません。そうした嘘を見抜くための目を、ぜひ養っておいてください。
とりわけ軽貨物の委託ドライバーの場合、重要になってくるのが配送単価と想定月収、月あたりの取得可能な休日になります。例えば配送単価が200円程度、想定月収が40万円程度、休日数が8日程度という基準を満たしていれば、条件的にはよい方だと判断してよいでしょう。
なお、これらの判断材料についても、求人広告では公開されておらず、面接まで進まないと教えてもらえないというケースもあります。この点についても、注意が必要です。
想定月収は、配送単価をもとに、1日100個の荷物を運んだとして、20営業日働いた場合で試算しています。金額表記の税込・税別については、各社にお問合せください。