委託ドライバーとは
こちらでは、委託ドライバーとはそもそもどのような働き方なのか、どのような特徴があるのかについて、取りまとめてご紹介していきたいと思います。
委託ドライバーの働き方とは?
委託ドライバーという職業形態は、宅配などの軽貨物業界でよく見られる方式です。仕事の内容そのものは、荷物の配達をするという認識でほぼ間違いはありません。一方、大きな特色と言えるのはズバリ、仕事を受ける会社の社員として働くのではなく、個人事業主として業務委託契約を交わして、その会社の「看板」を借りながら、ある種の自営業として働くという方式になります。
また委託ドライバーのもうひとつの大きな特徴と言えるのが、会社員のように固定給をもらえるという仕事ではなく、配送完了した個数や、どれだけ荷物を配ったかといった仕事の成果に対して報酬が決まるという方式である点です。
委託ドライバーの特徴
働きたい時に働ける
委託ドライバーはあくまでも「業務委託」であり、会社員として雇用契約を結んでいる訳ではありません。好きな時に働くことができるので、自分に合わせたスケジュールを組めます。会社員の場合、基本的には週に5日あるいは6日勤務で、かつ休日は自分で選べません。あくまでも会社のスケジュールが優先されますが、委託ドライバーだとスケジュールを決めるのは自分です。
主な収入源として、フルタイムで働くこともできます。もしくは副業という位置付けで、本業に支障のない範囲で働けるのも魅力です。週に一日、或いは2~3日…など、自分のライフスタイルに合わせて働きたい方に向いています。
基本的に「一人」でのお仕事
会社であれば同僚や上司に後輩と、様々な人間関係があります。仕事そのものよりも、むしろ人間関係に辟易しているという人も珍しくないかもしれません。委託ドライバーは、基本的に一人でのお仕事です。決して「誰ともかかわらない」とまでは言いませんが、基本的には一人での時間の方が圧倒的に多いでしょう。マイペースに仕事に取り組めるのも、メリットの1つです。
四六時中嫌な上司からの嫌味に耐える必要もなければ、同僚や後輩の視線を気にする必要もありません。自分の時間を楽しみながらの仕事が可能です。
歩合は委託先次第
委託ドライバーはいわゆる「歩合制」「成果報酬」です。働いた分がお給料となりますが、配送の単価は委託先によって異なります。どれだけ稼げるのか、自分自身の頑張りはもちろん委託ドライバーを募集している配送・運送会社が設定している単価によって左右されます。一個当たりの単価だけを見れば、数円程度違うだけかもしれません。
しかし一日に何十個、あるいは何百個と運ぶことになった場合、トータルで見ると大きな差があります。どれだけ稼げるかは自分の頑張り以上に、委託先選びが大切になります。道を覚えることでどこから行けば早く着くのかも分かりますし、その分多くの荷物を運べるようになるはずです。配達先が決まっているのであれば、ルートのチェックもしておくべきでしょう。
免許があれば「誰でも」できる
委託ドライバーは免許さえあれば、文字通り「誰でも」チャレンジできます。特別な資格を有する必要がなく、多くの運送会社でも「免許さえあればOK」とされている職業です。長距離ドライバーではないので、中型・大型免許も必要ありません。普通免許さえあればすぐにでも取り組める点が委託ドライバーの特徴です。
未経験者向けに研修を行っている企業もあるので、初めてで不安という方は研修があるところを選ぶと良いでしょう。
委託ドライバーとして働く時のデメリット
それこそ極端な例として言いますが、会社員というのは出社さえしていれば、仕事の量や成果に関わらず、一定の給料は保証されます――もちろんだからと言って、サボってばかりいたら、それなりの処分は課せられるでしょうが…。
対して委託ドライバーは、配送した荷物の数が多ければ多い程、収入も増えていくという方式です。つまり、頑張ることが大前提の職業であるのです。ほどほど適当にやっていれば一定のお金が稼げるというのもではない、このことをしっかりと踏まえておいてください。
保証がない
委託ドライバーは歩合制なので、働かなければお金になりません。「当然」と思うかもしれませんが、急に体調不良になってしまったり家族の都合で仕事ができなかったりする時の収入は0です。会社員であれば休んだとしても、有給休暇で補填してくれるケースもあります。一方、委託ドライバーにはそもそも有給休暇という概念もありません。どのような事情であれ、働いていない時には賃金は発生しないというのは、生活に関わるデメリットになるでしょう。
一方で、不測の事態に備えたサポートを整えている企業もあります。もしもに備えたいという人は、サポートが手厚い企業を選ぶのが良いでしょう。
運に左右される部分も
頑張った分だけ収入が増える点は委託ドライバーのメリットです。一方で、どのような環境で働くかは運によって左右されてしまうかもしれません。大きなマンションが多数ある場所であれば、移動距離そのものが少ないので効率よくたくさんの荷物を運ぶことが可能です。
郊外の住宅地ともなれば、一件運ぶために移動しなければなりません。どのような配送環境が待っているかも、実際に働いてみないと分からない部分です。自分自身では頑張っているものの、常に移動ばかりであればその分時間がかかってしまいます。運ぶ荷物の数を増やせないことで、他の配送エリアの人よりも収入は低くなってしまうということになるかもしれません。ただ、配送環境やルートなどは企業に相談したり先輩社員の知恵を借りたりすることで解決できるでしょう。
委託ドライバーとして働く時のメリット
一方、委託ドライバーならではのメリットとしては、運転免許さえあれば、未経験であっても始めやすいという点が挙げられます。会社によっては、車両などもリースで賄うことができるため、まとまった初期投資費用がなくても開業できます。
詳しくは「開業に必要なお金」のページをご覧ください。
さらには、社員として雇用されるわけではないので、煩わしい人間関係のしがらみといったこともほとんどなくなります。
「やる気」が形になる
委託ドライバーの最大のメリットの1つは、やる気が形になる点です。頑張れば頑張った分、給料に反映されます。自分がどれだけ頑張ったかが明確に分かるので、前向きな気持ちで仕事と向き合えるようになるでしょう。また、経験と共に効率化も見えてくることで、頑張りと共に効率よく稼げるようにもなります。
「マイペース」な働き方が可能
委託ドライバーは歩合制です。頑張った分はお給料となって還元される点がメリットである一方で、マイペースに働くこともできます。昨今、副業で委託ドライバーに取り組む人も増えてきました。空いた時間を上手く使ってお金を稼ごうとの考えですが、この場合だと「とにかく頑張る」ではなく、無理のない範囲で働くことも可能です。
週に2~3日程度、空いた時間だけという働き方もできますす。「委託ドライバー=歩合制=頑張った分稼げる」という図式から、「委託ドライバーは必死で頑張らなければならない」とイメージしている人も多いかもしれません。実際には「稼ぎたいなら稼げる」が正解で、無理のない範囲でマイペースに取り組んでいる委託ドライバーも多く存在します。
いつでも辞めやすい
いつでも辞めやすい点も、委託ドライバーのメリットです。「なぜ?」と思うかもしれませんが、会社員の場合だと辞めるとなれば退職の手続きがあります。引継ぎもあれば退職を留意されたり、あるいは「今は人がいないからもう少しだけ」と、なかなか退職そのものを認めてもらえなかったりというケースも珍しくありません。
委託ドライバーであれば、辞めたいなと思ったらいつでも辞められます。そもそも「業務委託」なので、考え方的には「退職」ではなく「もう業務を行わない」です。一度辞めたものの、また委託ドライバーにと思えば復帰できます。自分のペースで働きたい人にとって、大きなメリットだと言えるでしょう。
まとめ
委託ドライバーはお気楽に稼げるという甘い仕事ではありませんが、やる気さえあればその門戸は広く開かれているというのが魅力です。
想定月収は、配送単価をもとに、1日100個の荷物を運んだとして、20営業日働いた場合で試算しています。金額表記の税込・税別については、各社にお問合せください。